わたしたちが目指しているのは、目の前の子どもの育ちである。
さまざまな子どもと日々接しているわたしたちにとって、 子どもの育ちを支えることが最大の役割だからである。 生活経験の少ない子どもの育ちが、子どもをとりまく大人の具体的な働きかけ如何によって大きく変容することは まぎれもない事実であろう。

それだけにわたしたちは、子どもへの働きかけをよりよいものに高めていかなければならない。 そして、子どもへのよりよい働きかけは、子どものことをよく理解しようとするわたしたちの態度に大きく関係しており、 日々、変化する子ども一人一人の理解を深め、どのように働きかけていくのかを具体的に考えていく教師の地道な取り組みによって こそなし得るものであると考えている。

つまり、わたしたちの取り組みの根幹をなす考えは、 「子ども理解のもと、意図的に子どもに働きかけることを通して、 子どものよりよい育ちを支えること」に他ならない。

わたしたちは、子どもが一人の人間としてよりよく生きることを願っている。
そのためには、意図的・計画的に自分の問題を乗り越えて、よりよい自分に近づいていこうとする 子ども自身の問題解決の歩みが欠かせない。
そしてそれは、問題解決の歩みを通して、 「人・もの・ことに対するとらえを更新し続ける」ということである。

つまり、子どもが「学び続けること」が、「よりよい自分になりたい」 という思いや願いの実現に近づいていくことになり、そのことが、 よりよく生きていくことに他ならないと考えている。そこでわたしたちは、目指す子どもの姿を